(日本社会臨床学会第VI期運営委員会・2005年3月21日)
2005年4月で発足13 年目を日本社会臨床学会は迎えました。
社会・文化の中の「臨床」という営みを点検・考察し、さらにそのあり方を模索することを目的として、1993年4月、日本社会臨床学会は発足しました。以降、今の時代を生きる人間の悩みや想い、その背後にある社会の矛盾や問題を、さまざまな領域や立場の人々が共に自由に考え合える場を作り出すことを目指して活動を続けてきました。
この間学会誌『社会臨床雑誌』12巻(12巻3号までで36冊)を発行し、「社会臨床シリーズ」全4巻(影書房発行。第1巻『開かれた病への模索』・第2巻『学校カウンセリングと心理テストを問う』・第3巻『施設と街のはざまで』・第4巻『人間・臨床・社会』)、『他者への眼ざし~「異文化」と「臨床」』(社会評論社)、『カウンセリング・幻想と現実』(上下2巻。現代書館)を編集・出版してきました。
会員の多くは医療・教育・福祉といった現場の労働者・利用者、関心を寄せる人です。大学等の研究者もいますが、その専門領域は多様です。既存の専門分野・領域を共通点として集う場所ではなく、差別や優生思想の問題、資格・専門性を疑う視点等にこだわりながら日常を暮らしている人々が共に考えることを求めて集う場所となっています。
これまで総会シンポジウムでは、「老いと介護をめぐって」「精神医療は改革されてきたのか」「学校と教育を解読する」「ボランティアをどう考えるか」「日本を生きる」「いま、学校・教育はどうなっているか」「先端医療の中の自己決定権とカウンセリング」「高齢社会の人間関係を考える」「「共に生きる」を検証する」「学校はどこへ行くのか~「心の教育」問題を軸に~」「学校の再編成と向き合う」「「場」と「専門性」~日常の関係性を問い直す~」「「支援」ばやり、これで大丈夫か」「臨床心理を問う」といったテーマの議論を重ねてきました。昨年の総会では「いま、社会の心理主義化をどう問うのか」「教育基本法「改正」になぜ反対するのか」というテーマで考えました。今年の総会では「なぜ今、新しい「障害」概念が必要なのか?~発達障害者支援法の背景~」「暮らしに浸透する医療」をテーマに議論をすることになっています。
学会の主な活動は、学会誌『社会臨床雑誌』(年3 冊)、学会紙『社会臨床ニュース』(年数回)の発行、総会(年1 回)・シンポジウム・学習会等(随時、年数回)の開催、単行本の出版などです。
会員には、学会誌・紙への寄稿、企画・運営へのご協力など、学会活動を共に担ってくださることを期待しています。なお、総会・学習会などは、非会員の方にも参加していただけます。
会員には、当学会の目的に共鳴して共に考えるお気持ちのある方ならば、どなたもなれます。年会費(4 月~翌年3 月分)は6,000 円です。皆様の学会入会を心からお持ちしています。